立ち居振る舞いレッスンの終盤は「お茶の出し方」の練習もします。先日のレッスンでこのような話になりました。
「先生、最近は取引先に伺いましてもお茶が湯呑で出てくることがほとんどなくなりました」と。
確かにコロナ感染が流行り、感染予防のため特に口にするものは何でも使い捨てになりましたので、お茶も湯呑ではなくペットボトルで提供されることになったとは耳にしておりました。
しかし…女性がペットボトルから直接飲む姿はあまり美しくありません。まして商談の席では対面に人も座っていることでしょうし、ゴクゴクと飲んでいる姿はできればお見せしたくありませんよね。
もし女性にペットボトルでお出しするのであれば、紙コップやストローを添えてあげてほしいと思います。
またコロナも落ち着いてきましたので、そろそろお客様にお出しするお茶はペットボトルではなく湯呑で出してくださると嬉しいです。
お茶はただ喉を潤すためではなく、お客様へのおもてなしの心を伝えるものです。お越しになる前から茶葉や急須、湯呑、茶托の準備をし、最適な温度で淹れて丁寧にお出しする。出された方はとても心が和みます。
私も法人営業でたくさんの企業周りをしておりました。その時に出されたお茶が商談の緊張を解きほぐしてくれたり、また重い荷物を持って大変だった疲れを癒やしてくれたり、心をホッとさせてくれたことを覚えております。
ペットボトルをポンとお出しするほうが効率もよく洗い物の手間も省け良いのかもしれませんが、効率を優先することが重視される世の中を少し寂しく感じるのは私だけでしょうか。
時には手間暇を掛けて心豊かにゆっくりと時間を過ごしてみてはいかがでしょう。なかなか難しいという声も聞こえてきますが。
またSDGSの観点からもペットボトルより湯呑でお茶を提供する方が良いのでは…。
お茶の出し方一つでも、考えるべきこと、勉強になることがたくさんありますね。